共同ニュースリリース:液浸冷却環境下におけるTIMの熱抵抗をリアルタイム評価する技術を確立
令和8年10月5日

山陽小野田市立山口東京理科大学
Tel:0836-88-4505
株式会社ロータス・サーマル・ソリューション
Tel:080-6153-8248
液浸冷却環境下におけるTIMの熱抵抗をリアルタイム評価する技術を確立
~AIデータセンターの高発熱化に対応する熱設計・信頼性評価技術~
発表の概要
生成AIやHPCの普及により、データセンターではCPU・GPUの高発熱化が進み、効率的な冷却技術が求められています。特に、サーバーを冷却液に直接浸す「液浸冷却」では、半導体と冷却部材の間に使用されるTIMの長期的な熱性能や信頼性が重要となります。
今回、山陽小野田市立山口東京理科大学とロータス・サーマル・ソリューションの共同研究チームで、液浸環境下でTIMの接触熱抵抗を連続的・定量的に測定する「その場(in-situ)評価技術」を確立しました。これにより、冷却液への曝露や温度・圧力などによってTIMの熱性能が時間とともにどのように変化するかをリアルタイムで把握できます。
本技術は、これまで把握が難しかった液浸環境下でのTIMの劣化や熱的信頼性を「実際の熱性能」で評価できる点が特徴です。今後は、日本液浸コンソーシアムを通じて評価方法の実証・標準化を進めるとともに、NEDOの支援のもと、TIMの劣化メカニズム解明、寿命予測技術の確立を目指します。さらに将来的には、TIMだけでなく、ヒートスプレッダや金属接合部、冷却部材など、半導体から冷媒までの熱輸送経路全体を対象とした信頼性評価への展開を目指しています。

ポイント
・沸騰・液浸冷却環境下において、CPU・GPUなどの半導体素子と冷却部材の間に介在する熱界面材料(TIM)の接触熱抵抗を、連続的かつ定量的に評価する技術を確立しました。これにより、液浸環境下での熱抵抗の経時変化をリアルタイムに把握することが可能となります。

・本技術により、冷却液への曝露や温度・圧力などの熱負荷によって生じるTIMの状態変化が、実際の熱性能にどのような影響を与えるかを定量的に評価することが可能となります。これまで評価が困難であった液浸環境下でのTIMの熱的信頼性を可視化し、液浸冷却システムの長期信頼性向上や熱設計の高度化に貢献します。
・本評価技術は、一般社団法人日本液浸コンソーシアムを通じて実証・評価方法の標準化を進め、液浸データセンターにおける熱設計・部材選定・長期信頼性評価の基盤技術として普及させていきます。
・本取り組みの革新性と社会実装可能性が評価され、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「官民若手研究者発掘支援事業(若サポ事業)マッチングサポートフェーズ」に採択されました(研究代表者 山陽小野田市立山口東京理科大学 結城 光平)。今後、NEDOの支援のもと、TIMの劣化メカニズムの解明や寿命予測技術の確立に向けて研究開発を進めます。
山口東京理科大学との共同リリースの内容はこちらからダウンロードください 
【お問い合わせ先】
山陽小野田市立山口東京理科大学 工学部 講師 結城 光平
Tel/FAX:0836-88-4536 E-mail:kohei.yuki@rs.socu.ac.jp
株式会社ロータス・サーマル・ソリューション 代表取締役社長 井手 拓哉
Tel/FAX:080-6153-8248 E-mail:ide@lotus-t-s.co.jp